「髪が傷んでいるけれど、この広がりやうねりをどうにかしたい」
「縮毛矯正はダメージが怖いけれど、髪質改善で本当にストレートになるの?」
このようなお悩みを持つ方は非常に多いのではないでしょうか。髪が傷んでいる状態での施術は、失敗のリスクも伴うため、正しい知識と判断が必要です。
この記事では、傷んだ髪がどのような状態かを解剖し、髪質改善と縮毛矯正それぞれのメリット・デメリットを徹底比較します。
さらに、失敗しないためにどの施術を選ぶべきか、そしてサロンでの施術効果を最大限に高めるためのホームケア方法まで、傷んだ髪と向き合うための完全ガイドをお届けします。
傷んだ髪はどのような状態か?ダメージレベル別に見る毛髪構造の変化

まず、ご自身の髪がどの程度傷んでいるのか、その状態を正確に把握することが、最適な施術を選ぶための第一歩となります。
ここでは、髪の健康状態を示す具体的なサインと、内部で何が起こっているのかを構造的に解説します。
髪の健康状態を示す3つの主要なサイン

健康な髪は、キューティクルが整い、コルテックス層の水分とタンパク質が満たされている状態です。髪が傷むと、これらの構造が崩れ、見た目や手触りに顕著な変化が現れます。
髪の傷みをセルフチェックする際、主に以下の3つのサインに注目してください。これらの複合的な症状が見られる場合、髪のダメージは進行していると考えられます。
- 手触り(摩擦): 健康な髪は、指で触れたときになめらかで引っかかりがありませんが、傷んだ髪は指の通りが悪く、ザラザラとした感触があります。これは、キューティクルの鱗片がめくれ上がり、摩擦抵抗が増している状態を示します。
- 見た目(ツヤと色): ツヤは、整ったキューティクルが光を均一に反射することで生まれます。傷んだ髪はキューティクルが乱れるため、光が乱反射し、全体的にパサついて見え、髪色が褪色しやすく、くすんで見えます。
- 物理的な弱さ(切れ毛・枝毛): 髪の内部組織であるコルテックスからタンパク質や水分が流出すると、髪の強度が低下します。結果として髪が切れやすくなったり、毛先が裂けて枝毛になったりします。シャンプー中やドライヤー後の抜け毛ではなく、途中でプツッと切れる毛が増えたら要注意です。
専門家が診断するダメージレベルと毛髪構造(キューティクル・コルテックス)

美容師は、髪の内部構造の変化を基に、髪のダメージレベルを判断し、施術の薬剤選定を行います。キューティクルとコルテックスは、髪の健康を左右する二大要素です。
髪の毛は、外側からキューティクル(鱗状の層)、コルテックス(繊維状の主要部分)、そして中心の**メデュラ(髄質)の三層構造でできています。
- 軽度ダメージ: キューティクルの表面的な剥がれが始まり、髪の水分がわずかに蒸発しやすい状態です。手触りが少し悪くなった程度で、トリートメントで容易に回復が見込めます。
- 中度ダメージ: キューティクルが広範囲で剥がれ、コルテックス内部から**タンパク質(ケラチン)やCMC(細胞膜複合体)**といった重要な成分が流出し始めている状態です。髪が広がりやすく、パーマやカラーの持ちが悪くなります。
- 重度ダメージ: キューティクルがほとんど失われ、コルテックスの内部組織がスカスカになっている状態です。髪の弾力性が失われ、濡れるとテロテロになり、乾くとチリチリになる**「ビビり毛」**のリスクが非常に高くなります。この状態での縮毛矯正は、髪の形状を維持できず、断毛につながる可能性が高いです。
髪が傷んでしまう主な原因を徹底解説

髪の傷みは、遺伝や体質によるものではなく、日々の生活習慣や誤ったヘアケア、そして繰り返される化学的施術によって引き起こされます。
原因を知ることは、これ以上のダメージを防ぐための最大の防御策となります。
日常生活に潜む物理的・環境的なダメージ要因

私たちは無意識のうちに、毎日、髪にストレスを与え続けています。特に摩擦と熱は、髪の構造を破壊する二大要因です。
- 物理的な摩擦:
- シャンプー時: 髪をゴシゴシと力強く洗うことで、キューティクル同士がぶつかり合い、剥がれ落ちます。
- タオルドライ: 濡れた髪を強くこするように拭くと、キューティクルが剥がれやすくなります。濡れた髪は最もデリケートな状態です。
- 就寝中: 枕と髪が擦れることで摩擦が発生し、特に毛先やハチ周りのキューティクルが削られます。
- 熱によるダメージ(タンパク質の変性):
- ドライヤー: 髪を乾かさずに放置するとキューティクルが開いたままになりダメージを受けますが、逆に高温の風を一点に当て続けると、髪の主成分であるタンパク質が卵焼きのように固く変性し、水分を保持できなくなります。
- ヘアアイロン・コテ: 180℃以上の高温で長時間使用したり、何度も同じ場所に熱を加えたりすると、内部の水分が蒸発し、髪の弾力性が失われます。
- 紫外線(UV-A, UV-B):
- 肌と同様、髪も紫外線によってダメージを受けます。紫外線はキューティクルを破壊し、内部のメラニン色素やタンパク質を分解するため、髪がパサつき、色褪せて硬くなります。
繰り返される化学的ダメージのメカニズム

美容室での施術は、髪の内部に強い影響を与える化学反応を伴います。特に「アルカリ性」の薬剤を使用する施術は、髪のpHバランスを大きく崩し、ダメージの深刻化を招きます。
- カラーリング: 髪の色素を脱色し、新たな色素を入れる過程で、キューティクルを強引に開くためにアルカリ剤(アンモニアなど)が使用されます。この工程で髪内部のタンパク質が流出し、**ダメージホール(空洞)**ができます。
- パーマ・縮毛矯正: 髪のS-S結合(シスチン結合)を切断し、再結合させることで髪の形状を変化させます。特にアルカリ性の強い薬剤や高熱アイロンを併用する縮毛矯正は、髪の負担が大きく、中度以上のダメージがある髪に行うと、髪の内部構造が崩壊しビビり毛になるリスクがあります。
- 残留アルカリ: 施術後、髪内部に残留したアルカリ成分が、自宅でのシャンプーなどで徐々に溶け出し、ダメージを進行させ続けます。これを完全に除去する中間処理を行わないと、傷みが慢性化します。
傷んだ髪を治すための基本的なアプローチと治し方

残念ながら、一度ダメージを受けた髪の細胞(死んだ細胞)を完全に元通りに「治す」薬は存在しません。
しかし、適切なアプローチをとることで、ダメージの進行を止め、失われた成分を補い、擬似的に健康な状態に近づけることは可能です。
表面的な「治し方」と根本的な「改善」の違い
髪の「治す」行為には、ダメージを受けた部分を物理的に取り除く根本的な治し方と、機能を補う対症療法的な治し方があります。
- 根本的な治し方(除去):
- 最も確実な「治し方」は、傷んだ毛先をカットすることです。傷みが最も集中している毛先を取り除くことで、それ以上のダメージの進行を防ぎ、髪全体の見た目と手触りを改善できます。
- 対症療法的な治し方(補修・保護):
- システムトリートメント(サロントリートメント):失われたケラチンや油分、CMCを髪の内部に補給し、剥がれたキューティクルをコーティングして整えます。髪に重さやツヤ、まとまりを与えますが、効果は一時的で、持続にはホームケアが不可欠です。
ダメージホールを埋めるプロフェッショナルトリートメントの役割

中度以上のダメージ毛には、市販品では追いつかない高濃度の補修成分を多段階的に導入するサロントリートメントが不可欠です。
プロのトリートメントは、髪の内部から外部まで段階的に働きかけます。
- 内部補給(コルテックス層): 低分子のケラチンタンパク質やアミノ酸を髪の内部(コルテックス)に導入し、空洞になったダメージホールを埋めます。これにより、髪の強度と水分保持力が回復します。
- CMC補強(接着剤の役割): セラミドなどを主成分とするCMC(細胞膜複合体)を補充し、コルテックス層のケラチン繊維同士やキューティクルとコルテックスを再び接着させ、栄養分の流出を防ぎます。
- 外部保護(キューティクル層): 高分子のPPTやオイル成分でキューティクルをコーティングし、ツヤと手触りを回復させるとともに、熱や摩擦などの外部刺激から髪を守ります。
傷んだ髪には縮毛矯正と髪質改善どっちがお勧め?最適な選択肢を徹底比較

「傷んだ髪」と一口に言っても、その状態によって縮毛矯正が命取りになる場合もあれば、髪質改善が逆にうねりを助長する場合もあります。
このセクションでは、髪の状態に応じた最適な施術の選び方を解説します。
縮毛矯正が傷んだ髪にもたらすリスクと限界

縮毛矯正は、髪の結合を切断・再結合させる非常に強力な施術です。特にアルカリ性の薬剤は、既にダメージを受けた髪にとっては決定的なダメージにつながります。
- ビビり毛のリスク: 重度のダメージ毛は、内部のタンパク質や骨格が不足しているため、薬剤の力とアイロンの熱に耐えられません。その結果、髪がチリチリに縮れて硬くなる**「ビビり毛」**となり、修復が不可能になります。
- 過剰なタンパク質変性: アルカリ剤でキューティクルが開いた状態で180℃程度のアイロン熱を加えることは、既に傷んだ髪のタンパク質を一気に硬化・変性させ、二度と水分を取り込めない状態にしてしまいます。
- 限界の見極め: 経験豊富な美容師であれば、薬剤選定を極限まで弱くしたり、根元と毛先で薬剤を塗り分けたりしてリスクを軽減できますが、施術前のカウンセリングで**「これ以上は断毛のリスクがある」と判断された場合は、潔く諦める勇気**も必要です。
髪質改善(酸熱トリートメント・ケラチントリートメント)の仕組みと効果

「髪質改善」と総称される施術の多くは、酸熱トリートメントやケラチントリートメントを指し、ダメージレベルが高い髪の広がりを抑える新たな選択肢として注目されています。
- 酸熱トリートメントの仕組み: グリオキシル酸などの酸性の成分を髪の内部に浸透させ、熱(アイロン)を加えることで、髪の内部に新たな結合(架橋結合)を一時的に作り出し、髪の歪みやうねりを整えます。
- 酸熱のメリット: アルカリ性の薬剤を使わず、髪の結合を切断しないため、ダメージが非常に少ないのが最大のメリットです。ツヤとまとまりを生み、手触りを大幅に改善します。
- 効果の限界: 縮毛矯正とは異なり、髪の結合自体を完全に組み替えるわけではないため、**強い天然パーマやクセ毛を完全に真っ直ぐにすることはできません。**あくまで「トリートメント」であり、広がりや軽いうねりを抑える効果に留まります。
ダメージレベル別:縮毛矯正と髪質改善、どっちを選ぶべきか?

結論として、傷んだ髪には「髪質改善」の方が遥かにリスクが低く、向いています。しかし、求める仕上がりによって選択は異なります。
| 軽度〜中度 | 広がりを抑え、ツヤが欲しい | 髪質改善(酸熱トリートメント) | ダメージを与えずに、パサつきと軽いうねりを改善できる。 |
| 中度〜重度 | 強いクセを真っ直ぐにしたい | 酸性ストレートパーマ | 従来の縮毛矯正より低刺激で、ストレート効果とダメージレスを両立できる。(技術と経験が必要) |
| 超重度(ビビり毛) | クセを伸ばしたい | 施術不可 or 高濃度トリートメントのみ | 髪の骨格が崩壊しており、施術は断毛のリスクしかない。まずはトリートメントとカットで体力回復が必要。 |
→ 「強いクセを伸ばしたいが、ダメージが怖い」という方は、近年進化した「酸性ストレートパーマ」を検討するのが最も現実的な選択肢となります。
傷んだ髪を悪化させないための効果的なホームケア方法

どんなに高価なサロントリートメントや施術も、毎日のホームケアが疎かであれば効果は長続きしません。傷んだ髪を悪化させず、改善を促すためには、生活習慣を見直すことが最も重要です。
熱ダメージから髪を守るドライヤー・アイロンの使い方
髪にとって「熱」は諸刃の剣です。正しい方法で熱を使うことが、ダメージ抑制の鍵となります。
- ドライヤー前の徹底準備:
- タオルドライは、ゴシゴシ擦らず、タオルで髪を挟んで叩くように水気を吸い取ります。
- 必ずドライヤー前に洗い流さないトリートメント(オイルまたはミルク)を塗布し、熱から髪を守るコーティングを行います。
- 正しい乾燥方法:
- ドライヤーの温風は、必ず髪から20cm程度離し、一箇所に集中させず、振りながら乾かします。
- 8割程度乾いたら、冷風に切り替えて仕上げます。冷風を当てることで開いたキューティクルが閉じ、ツヤが出て水分が逃げにくくなります。
- アイロンの温度設定:
- アイロンの温度は140℃〜160℃までとし、180℃以上は絶対に避けてください。また、プレートに髪を挟む時間は最小限(3秒以内)にし、何度も同じ場所を挟むのは厳禁です。
シャンプー・トリートメント選びの重要ポイント(補修成分)
ドラッグストアで購入できる市販品の中にも優れたものはありますが、傷んだ髪にはアミノ酸系や高濃度の補修成分を含む製品を選ぶ必要があります。
- アミノ酸系シャンプーを選ぶ:
- 洗浄力が強すぎる高級アルコール系(ラウリル硫酸など)のシャンプーは、必要な油分や水分まで奪い、キューティクルを剥がしやすくします。洗浄力が穏やかなアミノ酸系(ココイル〜、ラウロイル〜と記載)のシャンプーを選びましょう。
- 補修成分の確認:
- トリートメントには、「加水分解ケラチン」「セラミド」「CMC類似成分」「植物性オイル(アルガン、ホホバなど)」が配合されているか確認してください。これらがダメージホールを内側から補修し、水分の蒸発を防ぎます。
就寝中の摩擦と乾燥を防ぐナイトケア
睡眠時間は1日のうちで最も長い時間ですが、寝具との摩擦によるダメージも最も大きくなります。ナイトケアは、日中に受けたダメージをリセットする大切な時間です。
- 完全乾燥を徹底: 髪が濡れたまま寝ると、枕との摩擦でキューティクルが一瞬で剥がれ落ち、雑菌の繁殖の原因にもなります。必ず完全に乾かしてから寝てください。
- シルク製品の活用: 枕カバーをシルク製のものに変えるか、シルクキャップを着用して寝ることを強く推奨します。シルクは摩擦抵抗が低く、寝返りによるキューティクルの損傷を最小限に抑えます。
- 就寝前のアウトバストリートメント: 寝る直前に、少量のオイルまたはミルクを毛先に馴染ませることで、寝ている間の乾燥や摩擦から毛先を保護する膜を作ることができます。
徹底的な髪質改善を目指すならSheer.がお勧めな理由

傷んだ髪の施術において最も重要なのは、「髪のダメージレベルを正確に見極め、最適な薬剤と技術を選択できる専門家」を選ぶことです。
特に、縮毛矯正と髪質改善の両方に特化した高い技術力を持つサロンを選ぶことが、成功への鍵となります。
Sheer.の独自技術と「酸性ストレート」へのこだわり

Sheer.は、従来の縮毛矯正の欠点であった「ダメージの大きさ」と「不自然なストレート感」を克服するために、独自の技術と薬剤選定に特化しています。
- 酸性ストレートへの特化: 髪は弱酸性(pH4.5~5.5)が最も安定した状態です。Sheer.では、この弱酸性領域で施術を行う「酸性ストレートパーマ」を主軸としています。従来のアルカリ性薬剤に比べ、髪への負担が圧倒的に少なく、キューティクルを無理に開かないため、髪の体力を奪いません。
- 自然な仕上がり: 酸性ストレートは、自然な丸みを残しつつ、うねりや広がりだけを取り除くことができるため、「矯正しました」感が出にくく、柔らかい手触りのストレートヘアを実現します。これは、特にダメージ毛の方が「自然にまとまる髪」を手に入れるための理想的な選択肢です。
- 高難易度な施術への対応: 髪質改善や酸性ストレートは、薬剤の反応がデリケートなため、一般的な縮毛矯正よりも遥かに高度な技術と経験が必要です。Sheer.は、この高難易度の施術を専門とし、お客様一人ひとりのダメージ履歴、クセの強さ、理想の仕上がりを細かくカウンセリングし、ミリ単位で薬剤を調整します。
Sheer.が提供するトータルヘアケアとカウンセリングの質

Sheer.では、一時的なストレート効果だけでなく、「お客様の髪を根本から健康にする」ことを目標としています。
- 髪質改善との組み合わせ: 縮毛矯正(酸性ストレート)だけでなく、内部補修に特化した高濃度ケラチントリートメントや酸熱トリートメントと組み合わせて施術を行うことで、クセを伸ばしながら同時に栄養を補給し、施術後のダメージを最小限に抑える仕組みを確立しています。
- 徹底的なダメージ診断: 施術に入る前に、お客様の過去の施術履歴(ブリーチ、ハイライト、セルフカラーなど)を詳細にヒアリングし、現在のダメージレベルを正確に診断します。この診断結果に基づき、施術が可能か否か、また可能な場合の最小限の薬剤使用量を決定します。
- アフターフォロー: 施術後のホームケア指導にも力を入れており、サロンでの仕上がりを維持するためのシャンプーやトリートメントの選び方、正しいドライヤーの使い方まで、細かくアドバイスを提供します。
まとめ:傷んだ髪を「諦めない」ための第一歩

傷んだ髪は、適切な施術と正しいホームケアによって、必ず改善に向かわせることができます。大切なのは「諦めてしまうこと」ではなく、「正しい選択」をすることです。
縮毛矯正は、傷んだ髪には大きなリスクを伴いますが、近年進化した「酸性ストレート」であれば、ダメージを最小限に抑えながら理想のストレートヘアを目指すことが可能です。一方で、自然なツヤとまとまりを優先し、強いクセがない場合は「髪質改善(酸熱トリートメント)」が最善の選択となります。
どちらを選ぶにせよ、まずはSheer.のような専門性の高いサロンで、ご自身の髪の正確なダメージレベルを診断してもらうことが第一歩です。
専門家のアドバイスに基づき、最適な施術とホームケアを実践することで、諦めていた艶やかで扱いやすい髪を取り戻すことができるでしょう。
ぜひこの機会に髪質改善Sheer.をご利用ください^ ^
